揚羽蝶
飛ぶ様がふわふわと気ままに舞いながら
空に揚がるように見えることから名づけられたと。
庭で出会った揚羽蝶はよろよろ・もたもたと僕の鼻先を通り過ぎ
塀のてっぺんで羽を落ち着け、空に舞うこともなく世界を見下ろしていた。
夏の名残を惜しむようにずっとそこに佇んでいた。