雪山での別れ際、彼は言った
「いつか僕の住む街へおいでよ、一緒に乗ろう」
厳冬期、雪深い八甲田で出会い、意気投合して滑ること数年。
だいぶしばらく経って、彼がマウンテンバイクのエージェントをしていると知った。
それは、カナダ・ウィスラーで誕生し、未だにガレージビルドでフレームを作っているらしく
詳しく調べれば、その誕生ストーリーは僕の好奇心を多いにくすぐる内容だった。
標高400mをじっくり登り詰めてゆけば、まだ知らぬ日本に美しさに出会う。
山肌に刻まれたシングルトラックを縫うように疾走すれば、今日は間違いなくThe day。
フィールドは自分の足元から続いている。